山科ハイツでは、なんと理事任期が「五年」である。その代わりに五年務めたら二年は理事会を離れ、一般住民に戻る。大方のマンションが一年で役員を交代しているご時世に五年は長いようだが、「合理的な活動をするにはちょうどいい」と小西は説く。「以前、理事長を十年以上やった人がいましてね。周りが無関心で特定の人が理事会に居座るとロクなことない。かといって一年交代では、建物の維持管理などの長期事業は継統できない。最低でも三年必要です。
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そこで強制ではないが、任期五年、二年は休みにしました。変な癒着も生じないし、客観的に管理組合を見られる。若い世代も目立ちます。先輩の活動をじっくり見られるからノウハウが継承される。毎年、ゼロから次の理事に教えていたら無駄の反復です。うちの管理費や積立金が安い秘訣は、そこにあります」山科ハイツの月々の管理費と維持費は、七〇平米台で合計一万一千円。戸数が多いメリットがあるとはいえ、近隣の同規模のマンションに比べると三割も安い。修繕は建築業者に見積りを取っているが、日々の手直しは足回りのいい、地元の業者を使う。長い関係を保っているので無理もきく。五年任期が定着しているから、長期計画に沿って管理ができる。だから前回の大規模修繕から一一年過ぎても建物は光沢を放っているのだ。いきなり理事任期を五年に延ばすのは難しくても、一年交代が無駄の連続を生んでいる現状は考え直してもいいだろう。