家は広ければよいというものではありません。また、決まっている予算の中で広い家を探そうとしても、結局は、「狭さ」から逃れることはできません。これを「狭さの三すくみ」と呼びます。たとえば、今、家賃七万円の1LDKのマンションに住んでいるとします。友だちが来た時に泊める部屋がないから、もっと広い家に引っ越したいと思っていたとします。ちょうど、隣の2LDKが空いたので移ったところ、家賃は今までの約二倍になりました。
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部屋は広くなったけれど、家賃以外に使えるお小遣いの枠が狭くなってしまった。では都会に住んでいるから悪いのだと、郊外のそのまたさらに郊外に行けば七万円で2LDKの部屋が借りられる。そう思い、早速引っ越したら、今度は通勤時間に往復三時間かかるようになり、部屋は広くなったけれど、同僚や友だちとゆっくり飲む時間も家族と過ごす時間も少なくなって、交際の幅が狭くなり、世間も次第に狭くなる……。これが私が説く「狭さの三すくみ」の法則です。つまり、今住んでいる家が狭いからといって広い家を望めば家計が苦しくなる。経済的な負担を減らそうとして、不便な土地に移れば、今度は世間が狭くなる。これは、家づくりにも共通しています。同じ予算の範囲でやろうとしたら、結局「三すくみ」になってしまうのです。