郊外へ向かう電車に乗ってみるとわかるように、建物の建っていない空き地が目立ちます。あれほど話題となった政府機関の移転も、実際に地方に移転したのは三、四機関だけであり、大部分は二三区外の東京近郊に希望地を求めているのです。全体としてみると、拡東京化を促進しているだけなのです。情報化や高密度から離れることに抵抗が強いためだと思われます。今後ますます東京の機能が重要化するとなると、遷都などという「机上の空論」的な解決策ではなく、集中を進めながら、金融センター化、国際化、情報化をはかるという難問に立ち向かわなければなりません。近年の地価高騰は、自然発生的なビジネスシーンが初めて国際都市の地位を得たことによるギャップの発生にその遠因があると思われます。つまり、いつの間にか日本の首都東京から国際都市東京に変化しているのを、今回の地価高騰が証明してくれたのです。都心地価の高騰という現象が生じなかったら、「国際金融センターたる実力をもった東京」の格付けはかなり遅れたに違いありません。
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