都市計画で防火地域、準防火地域とされた場合、集団規定として防火上の観点からの制約があるのは誰でも知っていよう。実は、それ以外にも、単体規定としても防火上の規制がある。一つは大規模な建物などの構造の規制である。一定面積以上の木造の建築物では一定部分を防火構造とし、屋根は不燃材料でふかなければならない(二五条、単体規定)。また、一定面積以上の建物などは防火壁によって一定面積以下ごとに区画しなければならない(二六条、同)。
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二つ目は、学校、病院、劇場などの「特殊建物」(二条二号)について耐火建築物としなければならない等の制約がある(二七条)。特殊建物に含まれるものは多いので、特殊な建物を扱う取引では要注意である。三つ目は窓のない居室や内装についても防火上の一定の制約がある(三五条の三、三五条の二)。これらについても、取引対象物件が充たしているかどうかが問題になることもあり得る。防火上からの規制で注意を要するのに、地域についての定めであるので、必ずしも純粋な単体規定とはいえないが、重要なものがある。これらは、特定行政庁(二条三二号)が、防火地域および準防火地域を除く市街地について、指定する区域(この区域を一般に「屋根不燃区域」と呼んでいる)に関する規制である(二二条)。この区域では、耐火建築物、準耐火建築物以外の建物などの屋根は原則として不燃材料としなければならない(二二条)。準耐火建築物を除く木造の建物などは、外璧のうち延焼のおそれのある部分は土塗璧以上の効力のあるものとしなければならない(二三条)。一定の木造の特殊建築物については、外壁などの延焼のおそれのある部分は、防火構造としなければならない(二四条)。右の制約は、該当する建物を取引する場合にも注意を要するが、土地を扱う際にはそれだけ利用の制約となるので注意を忘れてはならない。